相続が絡む土地で住宅ローンを実行する

      2016/09/14

相続が絡む土地で住宅ローンを実行する
住宅ローンを実行する対象の不動産に相続が絡む際にはちゃんと名義が変更されているかに注意が必要です。

また、相続の関係者が100名を超える場合など、事実上住宅ローンの実行が不可能に近い場合もあります。

相続が絡む住宅ローンの実行はどのような点に注意すると良いのでしょうか。

相続案件で住宅ローンを実行する大変さ

田舎の実家横の広大な敷地の一部に家を建てる場合等で相続が絡む案件の中には非情に大変なケースもあります。

広大な敷地が複数の親族によって敷地を分けて所有しており、元々の所有者が亡くなったまま放置されていることがあるからです。

また、昔は建物を建てる際の接道条件もそれほど厳しくなく、現在のように幅4m以上の道路に2m以上接していなくとも建物を建てることができていたなど、建築に関する法令にも注意が必要です。

住宅ローンの実行基準はその物件を売却できるかどうか

住宅ローンを組む時はその対象となる不動産を担保として提供することになります。

金融機関からすると、住宅ローンの返済が滞って差し押さえた場合でも、ちゃんと買い手がつくかどうかが大切です。

現行基準では幅4m以上の道路に2m以上敷地が接していることが建築の条件です。この条件を満たしていないと建物の再建築をすることができず、担保としての価値が著しく落ちることになります。

 

例えば、前面道路に続く敷地の一部にすでに亡くなった親族の名義が含まれており、その土地がなければ上記の接道条件を満たさない場合には、例えその土地を利用している人が親族だけであっても審査の承認を得ることはできないでしょう。

銀行は、その土地が他人の手に渡った時に価値のある土地かどうかを見るからです。

敷地内に建築確認を得ていない建物がある場合には撤去の対象となることも

昔の建物の中には役所に建築確認の届出をせずに建築した建物も多くあります。

こうした建物が新しく建物を建築する敷地内に建っている場合には、新しく建物を建てることによって元の建物が接道を満たさなくなるなど現行の基準を満たさない場合には解体、撤去しなければ建築許可が下りないということもあります。

この辺りは建築会社とよく相談して進めるようにしましょう。

相談から実行まで1年以上かかることも

また、亡くなった人の名義のままで住宅ローンを実行することはできません。

数十年に渡って名義の変更がされていない物件の中には2世代遡る必要があることもあり、その土地の所有者が亡くなっている場合には、所有権を移すために法定相続人(配偶者や子供、両親、兄弟)全員の了承が必要となります。

さらに、その下の世代まで亡くなっているとさらにその法定相続人の承諾を得る必要があり、1筆の土地の所有権を移転するために、関係者100名以上の承諾を得る必要がある、という場合もあります。

こうなると全員の承諾を得るために1年以上かかるなど長期間を必要とするばかりか、中には快く協力してくれない人がいる可能性もあり、実質所有権移転が不可能となってしまうこともあります。

なお、こうした手続きは司法書士に依頼すれば動いてくれますが、関係者と話をするための交通費等費用も大きくなります。

裁判で解決できることもある

saibansyo

通常の相続手続きでは所有権を移転することが難しい場合には裁判で解決できることもあります。

裁判所に所有権移転の手続きを進める旨を届け出て、一定期間反対する人が出てこなければ所有権を移転するという方法や、数年以上その土地を専有していることによる時効取得といった方法が考えられます。

裁判による方法では通常の相続手続きをするよりも大きな金額が掛かってしまうのが一般的なのでどの方法で進めるかよく考えて決めると良いでしょう。

まとめ

相続案件は、関係者が5~6名程度であればそう難しくもありませんが、数十年新築のない田舎の土地の場合等、関係者が数十人にのぼる場合には今回ご紹介した内容に注意が必要です。

相続手続きにもいろいろな方法があるため住宅会社の担当者に相談して進めるようにしましょう。



 - 住宅会社から見た住宅ローンに対する本音