住宅ローンは頭金なしの全額借入がお得な理由とは?

      2016/09/14

住宅ローンは金融緩和による長期金利の低金利化や、税金の還付制度で非常にお得に利用できるようになっています。住宅ローンは頭金なしの全額借入がお得だと私は考えます。

住宅ローン金利は全てのローンの中で一番安い

住宅ローン金利は、基本的に全てのローンの中で一番安い金利設定となっています。試しに、みずほ銀行の各種ローンの金利を見比べてみましょう。

変動金利 固定金利
住宅ローン 2.475% 2.650%
教育ローン 3.475% 4.200%
リフォームローン 3.975% 4.200%
多目的ローン 5.875% 6.600%
カードローン 3.5%~14.0%

(2016年5月みずほ銀行ローン金利一覧)

さらに、住宅ローンは金融機関が借入促進を行っており、最初の借入れに関しては大幅な金利優遇が受けられるのが通常です。例えば、みずほ銀行の場合、変動金利が通常2.475%から0.625%へ引き下げされ、10年固定が2.650%から0.800%に引き下げされます。
もちろん、住宅ローンは35年といった長期で借入することになるため、金利は低くとも利息支払い額が大きくなってはしまいますが、教育ローンと比較しても3%程度の金利差となると住宅ローンの方がお得なケースも出てきます。

 

頭金があっても全額借入がお得か?

例えば、現金が200万円程あり3,000万円の住宅を購入するケースを考えてみましょう。
借入期間35年の住宅ローンを組む場合、頭金200万円組み入れると、住宅ローンの借入は2,800万円で、月々の支払額は74,241円となります。一方頭金を0円として3,000万円借入する場合、79,544円となり、月々の支払いで5,000円程度の差となります。

また、35年の総支払額のうち利息分の支払いは2,800万円の場合でおよそ318万円、3,000万円の場合でおよそ340万円と差額が22万となります。

急な出費に向けて現金は手元に残しておくべき

住宅ローンを組む方の多くは、子供がまだ小さくこれから教育にお金がかかる世代です。自己資金を全て頭金として使ってしまっては、急な出費に対応できないケースも出てくるでしょう。

例えば、全額住宅ローンに頭金として組み入れた後、教育資金で100万円、冠婚葬祭費用で100万円必要となってしまった場合を考えてみます。
みずほ銀行の教育ローンは2016年5月時点で金利が3.475%、多目的ローンの金利が5.875%です。

それぞれ借入期間5年で借りた場合、月々の支払いが教育ローンで18,180円、多目的ローンで19,274円となります。合わせると37,000円の支払いなので、一時的に月々の返済は11万円もの額になってしまいます。
そして、総支払額に占める利息分は教育ローンで9万円、多目的ローンで15.5万円、合わせて24.5万円となり、住宅ローンで満額借りた時よりも高くなってしまうことが分かります。
もちろん突発的な資金が必要になる可能性が必ずあるとは限りませんが、生活していれば何が起こるか分からないものです。

手元に置く現金はできるだけ多く、また金利の低い住宅ローンの借入をできるだけ多くするのが賢いと言えるのではないでしょうか。

金利 借入期間 借入額 月々返済額 総支払額に占める利息分
住宅ローン 0.625% 35年 2,800万円 74,241円 318万円
0.625% 35年 3,000万円 79,544円 340万円
差額 5.303 22万円
教育ローン 3.475% 5年 100万円 18,180円 9万円
多目的ローン 5.875% 5年 100万円 19,274円 15.5万円
合計 200万円 37,454 24.5万円

 
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住宅ローン金利よりも高い住宅ローン控除

住宅ローンが頭金なしの全額借入が良い理由として、住宅ローン控除の存在があります。

住宅ローン控除とは、2019年までの間であれば4,000万円まで、住宅ローン年末残高の1%が所得税と住民税から還付される制度のことです。
昨今の金融緩和政策によって住宅ローン制度はどんどん低金利化が進み、住宅ローンの金利は1%を切るものも珍しくありません。実際、みずほ銀行の金利は変動金利で0.625%となっています。
こうなると、借りた利息よりも、控除された税金の方が多額となる現象が発生します。つまり、4,000万円までであれば借りれば借りただけお金がもらえるという訳です。
ただし、住宅ローン控除は所得税と住民税の還付なので、それだけの税金を納めていることが条件となります。
自分の年収でいくら還付が得られるかは金融機関の担当者に相談すれば計算してくれます。

団体信用生命保険で生命保険代わり

さらに、住宅ローンには団体信用生命保険が組み込まれています。団体信用生命保険とは、住宅ローンを組んだ人が死亡した場合に、その残債が0となる保険です。4,000万円の住宅ローンを組んでいれば、4,000万円の生命保険を組んでいるのと同じ状態だと言えるのです。



 - 銀行員から見た住宅ローンに対する本音