自営業者の住宅ローンについて基本事項の解説

      2016/05/30

自営業者は住宅ローン審査が厳しいと聞きますが、本当でしょうか?
また、自営業者が住宅ローンの審査を受けるにあたってどんなことに気を付けておくと良いのでしょうか。

自営業者の住宅ローン

自営業者もサラリーマンが借りるのと同じ住宅ローンを利用します。一般的に、自営業者は住宅ローンの審査において、サラリーマンと比べると厳しく審査されます。
例えば、サラリーマンは勤続年数1年からでも審査を受けられるものも多いですが、自営業者の場合多くは3期分(もしくは2期分)の確定申告を提出する必要があります。
サラリーマンは来年も再来年も同程度の収入を得られることが予想できますが、自営業者の場合去年の年収が高くとも、今年の収入が同程度という保証がなく、不安定さがあるため銀行からは厳しくチェックされてしまいます。

自営業者は複数年度の平均で年収をみられる

自営業者は去年と今年、今年と来年の年収が同程度という保証がないため、複数年度の平均で年収をみられると考えておきましょう。みられるのは直近の3期ですが、その中で1期でも赤字があると審査の承認を得るのは難しくなります。

 

自営業者は計画的に確定申告をしましょう

自営業だと、ある年は税金対策で収入が低くなったり、大きな設備導入をして経費が多くかかったりする場合があります。住宅ローン借り入れを視野に入れている場合は数年前から計画的に確定申告を行っていくことが大切です。

準備を忘れていた!という方でも修正申告することで対応できます

理由があって過去の所得を低く抑えていたという場合でも、修正申告をすることで所得を上げることができます。

修正申告は、過去の確定申告について事実と違ったと気づいた時にその誤りを税務署に申告して正しい数字に修正することです。

修正申告をして住宅ローンの申し込みをする場合には、以下の点に注意が必要です。

銀行員によく思われない可能性がある

修正申告を正しく使う分には問題ありませんが、住宅ローン審査のための修正申告だと、銀行員に「所得の水増し」と判断され、よく思われないこともあります。

修正申告をしてもローン承認が得られるとは限らない

修正申告をすると所得を増やした分追徴税を支払う必要がありますが、修正申告したからといって住宅ローンの承認が得られるとは限りません。住宅ローンの審査のために追徴税を支払ったけど、住宅ローンの承認が得られなかった、ということも想定しておきましょう。

 

確定申告のどの数字を見られるか?

自営業者の住宅ローン審査で見られるのは、収入から経費を差し引いた所得の部分です。

確定

自営業者は経費を自分で計算して申告しますが、経費を多く使っていれば所得が少なくなり、経費をあまり使っていなければ所得が高くなります。

銀行によっては経費としてみない項目もある

銀行によっては、確定申告書では経費として計上されていても、住宅ローン審査の際には経費としてみない項目もあります。

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減価償却費

事業の内容によってはたくさんの設備が必要で、多くの減価償却費が発生している場合がありますが、減価償却費は会計上の償却を計上しているだけで、実際にかかった経費ではありません。

支払い地代

支払い地代は、住宅新築後に新築建物を店舗としても利用するような場合に経費に算入しないことが認められる場合があります。現在は支払っているけど、新築すれば支払わなくなると考えられるからです。

専従者給与

専従者給与は家族に支払っている給料なので、新築する物件に同居することが認められれば経費に算入しないことが認められる場合があります。

青色申告特別控除

青色申告特別控除は、しっかりとした帳簿をつけて確定申告すれば65万円の控除が受けられるものですが、これは経費ではありません。

例えば、売上が1,000万円あるものの、経費が800万あるため所得を200万円としている場合でも、減価償却費で50万円、支払い地代で60万円、専従者従業で120万円、青色申告特別控除で65万円の控除を受けている場合は、200+50+60+120+65=495万円を所得として住宅ローン審査を受けられる場合があります。

 - 住宅ローン基礎知識